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平成20年1月7日更新

えむかえ繭玉ってなんだろう?

成立ち

花てまり店舗の前景西暦2000年、日本の多くの過疎地がそうだったように、長崎県江迎町地域は社会的閉塞状況(過疎化、高齢化、地方交付税の減少化など)の中にどっぷり浸かっていて、商店街も、農家も、行政もなんとなく沈鬱な状況が続いていました。 そんな中、一人の女性商店主が町に元気を取り戻したいと立ち上がります。 「誰にでも手軽に始められる縮緬細工の飾り玉をみんなで作ろう。」「そして、出来上がった飾り玉を町中に飾って、自分たちに元気を貰おう。」 そんな気持ちで商店街の婦人たちに呼びかけ、数人が集まって作り始められました。 「えむかえ繭玉」の誕生です。 柳の木に飾り付けるようにしたのは、この女性商店主の発案でした。 記憶の隅にあった、東北地方の餅飾り「繭玉」の飾り方を思い起こされたのかもしれません。

命名の経緯

花てまり店舗の内部「繭玉」とは、本来、蚕が蛹になるときに体を包む100%絹の繊維で出来た楕円状の球体のことを指します。 養蚕業が盛んな地方では、この「繭玉」が沢山取れるよう祈願して、小正月に「繭玉」をかたどった飾り餅を柳やミズキに付け飾ったとされています。 小正月や飾り餅が持つハレ(清められた特別な状態を一言で表す言葉)の気分は、「繭玉」という言葉にも受け継がれました。 球状の縮緬細工を柳に飾りつけることで、祝い祈るという行為は、昔からの「繭玉」と相通じるものがあります。また、東北地方での、紅白の御餅を「繭玉」として飾る風習は、形としてもよく似ています。 このような伝統に基づいた共通性に着目して、江迎で始まった飾り玉作りは、「えむかえ繭玉」と命名されるに至りました。

特徴

花てまり店舗の内部発泡スチロール製のボールに、色とりどりの縮緬や古布をカッター等を使って木目込んでいきます。根気の要る作業ですが、比較的簡単に誰でも始められます。 一個が上手く出来るとだんだん欲が出てきます。次はもう少し複雑な絵柄に挑戦してみよう、もっと大きなものを作ってみようと夢は膨らんでいきます。 出来上がった作品は柳に吊るしたり、紐を使って数珠繋ぎにしたり、竹串を使って串飾りにしたりといろいろな飾り方のバリエーションがあります。 多くの芸事がそうであるように、始めるのは簡単ですが、良い物を作るには、沢山作ってみること、時間をかけて生地の色合いや柄を組み合わせること、など絵画や彫刻などと同じような感性を必要とするようになります。日本的な伝統の色使いも勉強することが必要になるでしょう。

今

「えむかえ繭玉」祭りが、毎年三月から一ヶ月間ほど、江迎町商店街の中で開催されてきました。今年はどんな祭りになるのか楽しみです。 えむかえ繭玉を文化として発信するためのNPO法人も設立され、活動を開始しました。町外からも多くの方々が噂を聞きつけ手習いに訪れて来ます。 愛好者がどんどん増えていく中で、「えむかえ繭玉」は江迎町の地域特産品として申請されています。今後は、単に作って楽しむ段階から、地域工芸品として育て上げるためにも品質やデザインの芸術性を向上させていかなければならないでしょう。愈々、地域外の多くの方々を巻き込んでいかなければならないのでしょう。
F.M 01/07/2008
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